2013/02/08

「寺地の家」 石川建築賞作品展

建築士会主催の「石川建築賞作品展」が、石川県庁の展望ロビーで開催されている。
大賞の「鈴木大拙館」や優秀賞の「金沢海みらい図書館」と並んで、私たちの「寺地の家」も末席に加えていただいた。

この「石川建築賞」は今年で第34回を迎える歴史ある賞、展示会は毎年セットで開かれているものだ。内容は受賞作品だけでなく、賞へ至らなかった応募作品も展示されていて、当落の境界を探ることができるのがおもしろい。

作品の傾向は多様で、落選案にも斬新な発想の力作が見られた。評価軸が少し変われば当落はたやすく逆転しただろう。石川県の建築レベルは相当上がってきており、入賞のハードルは年を追うごとに難しくなっている。充実した作品群を見るにつけ、今年は近年のひとつのピークを迎えた感があった。

展望ロビーのカフェで休憩、今日は風が強く、遠くから雨が近づいてくる様子が見える。日本海から白山まで見渡せる景観は、雪や雷の日も素晴らしいことだろう。この展望ロビーは石川の風土を見るには絶好のビューポイントだ。

一方、県庁周辺の街並みを見ると、中心市街地に比べて民間の駐車場が異常に多いことに気づく。加賀や能登からの優位な立地は、これらの車が支えているのだろうか。石川県は観光立県を推進しており、県内外の来客も多い。この乾いた駐車場を緑化するアイデアと街づくりの約束事があればと思った。
(石川県庁舎19階展望ロビー  2/14まで)

作品詳細は、こちら。